この記事の要点を先にまとめます。
- 「トレーニングベルトの重量」には2つの意味があり、①扱う重量(負荷)で選ぶ視点、②ベルト自体の重さ・厚みで選ぶ視点の両方を押さえると失敗しにくい
- 厚さは10mmが扱いやすく、13mmはサポート力重視。扱う重量帯で選び分けるのが基本
- 幅は背面約10cmが目安。テーパード形状なら深くしゃがんでも縁が当たりにくい
- 素材はナイロン=軽量で初心者・女性向け、革=高重量向けの強いホールド感
- バックルはレバー式が着脱と締め付けの均一さで人気、ピン式は細かい調整が可能
トレーニングベルトの「重量」が指す2つの意味
「トレーニングベルト 重量」という言葉には、実は2通りの解釈があります。ひとつは自分が扱うトレーニングの重量(負荷)に合わせてベルトを選ぶという視点。もうひとつはベルトそのものの重さ・厚み・剛性を指す視点です。この記事では両方の観点から、あなたに合う一本を見つけるための考え方を整理していきます。
ベルト選びで多くの人がつまずくのが「どのくらいの重量を扱うようになったら本格的なベルトが必要か」という判断です。まずはこの基準を明確にしておきましょう。
ベルトの主な役割は、締めることでお腹周りに壁を作り、腹圧を高めて体幹を安定させることにあります。扱う重量が軽いうちは体の力だけで十分安定しますが、負荷が上がるほど腹圧の維持が難しくなり、ベルトのサポートが活きてきます。つまり「今どれくらいの重量を扱っているか」が、ベルト選びの出発点になるわけです。
扱う重量別のトレーニングベルトの選び方
まずは「自分がどの重量帯にいるか」から逆算して考えるのが分かりやすい方法です。目安を表にまとめました。
| 重量帯・レベル | 向いているベルト | ポイント |
|---|---|---|
| マシン・ダンベル中心の軽〜中重量 | ナイロン製 | 軽くて動きやすく、着脱もスムーズ |
| BIG3を始めた中重量 | 革製10mm | 体に馴染みやすくサポート力も十分 |
| 高重量を本格的に扱う | 革製13mm | 硬く最大級の支え。腹圧を強くかけやすい |
自分の体重前後までの重量を扱う段階であれば、ナイロン製でも十分に機能します。スクワットやデッドリフトで体重を大きく超える重量を扱うようになったら、革製へのステップアップを検討するタイミングです。
初心者の方でBIG3(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)をまだ行っていないなら、まずはナイロン製で使い方に慣れるのがおすすめ。逆に、これから本格的に高重量を追い込んでいく予定なら、最初から革製を選んでおくと買い替えの手間が省けます。
厚さ(10mm・13mm)と重量サポートの関係
革製ベルトを選ぶとき、多くの人が迷うのが厚さです。主流は10mmと13mmの2種類。差はわずか3mmですが、使用感は大きく変わります。
| 厚さ | 特徴 | こんな人に |
|---|---|---|
| 10mm | 柔らかめで体に馴染みやすい。着脱もしやすい | 初心者〜中級者、幅広く使いたい人 |
| 13mm | 硬く剛性が高い。最大級のサポート感 | 高重量を扱う中〜上級者 |
厚いほどサポート力は上がりますが、その分硬くて馴染むまで時間がかかるのも事実。13mmは新品時はかなりゴワつくため、日常的に高重量を扱う人でないと持て余しがちです。迷ったら10mmが無難で、初心者から競技者まで幅広くカバーできます。
なお、13mmという厚さは競技規格の上限としても採用されており、ベルトの厚さには一定の基準があることを覚えておくと選ぶ際の目安になります。それ以上に厚いものはほとんど流通していません。
幅と形状で腹圧のかけやすさが変わる
厚さと並んで重要なのが幅です。背面(腰側)の幅は約10cmが一つの基準とされ、幅が広く厚手のベルトほどスクワットやデッドリフトでの腹圧キープに向いています。
全周が同じ幅の「一枚革ストレートタイプ」は、背面もお腹側もしっかり支えられるのが強み。一方で、深くしゃがむ種目では縁がお腹や太ももに当たりやすい面もあります。
ここで注目したいのがテーパード(先細り)形状です。背面が幅広(約12cm前後)で、お腹側に向かって細くなる設計になっており、深くしゃがんだときにベルトの縁が肋骨や骨盤に食い込みにくいのが特徴。「革ベルトだと骨が当たって痛い」と感じやすい方や、体格がコンパクトな方から支持されています。
スクワットやデッドリフトのような可動域の大きい種目をメインにするなら、テーパード形状のナイロンベルトは動きやすさとサポートのバランスが取りやすい選択肢です。
素材別の特徴とベルト自体の重さ
ここで「ベルト自体の重量・重さ」の観点にも触れておきましょう。素材によって重さと質感が大きく異なります。
- ナイロン製:軽くて薄く、装着感が軽やか。関節の動きを大きく制限しないため、動きの多いトレーニングやマシン種目で扱いやすい。カラーやデザインの選択肢も豊富
- 革(レザー)製:ずっしりとした重量感があり、伸びがほとんどないため強いホールド感。耐久性も高く、長く使い込める
「ベルトが重い=良い」ではありません。軽さは扱いやすさ、重さ・厚みは剛性とトレードオフの関係。自分のトレーニングスタイルと扱う重量に合わせてバランスを取ることが大切です。
女性や筋トレを始めたばかりの方は、まずナイロン製から入るとつまずきにくいでしょう。軽くて薄く、装着のハードルが低いため、ベルトを使う習慣そのものを身につけやすいのが利点です。
バックル形式(レバー式・ピン式)の違い
締め方を左右するバックルにも種類があります。代表的なのがレバー式とピン式です。
| 形式 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| レバー式 | テコの原理でワンタッチ着脱。締め付けが強力かつ均一 | 締め位置の微調整はネジで行う |
| ピン式(1ピン・2ピン) | 穴で細かく調整可能。価格が手頃 | 強く締めると外しにくくなりやすい |
セット間で素早く着脱したい高重量トレーニーにはレバー式が人気。一方、体重や体調で締め具合が変わりやすい方や、まず気軽に試したい方には調整幅の広いピン式が向いています。
正しい巻く位置と締め方
どんなに良いベルトも、装着が正しくないとサポート力を活かせません。基本を押さえておきましょう。
巻く位置の目安はおへその高さ。高すぎると肋骨に、低すぎると骨盤にベルトの縁が当たってしまいます。装着後、お腹の肉がベルトに軽く乗るくらいが適正です。
締め方のコツは、ギュウギュウに締めすぎないこと。指が1本入るくらいの余裕を残しておくと、息を吸ってお腹を膨らませたときにベルトを押し返す動きが生まれ、腹圧をかけやすくなります。締めすぎると肋骨が開いてしまい、かえって腹圧が抜けやすくなるので注意しましょう。
スクワットでは正しい位置で腹圧がしっかりかかるよう意識し、デッドリフトでは腹部を広く覆うように装着して自然な呼吸を妨げない締め具合にするのがポイントです。
重量・目的別のおすすめトレーニングベルト
ここからは、扱う重量やレベルに合わせて選びやすい定番タイプを紹介します。いずれもオンラインで手に入れやすいモデルです。
シーク(Schiek)モデル2004 ナイロントレーニングベルト
背面が幅広でお腹側に向かって細くなるテーパード形状が特徴のナイロンベルト。深くしゃがんでも縁が当たりにくく、「革だと痛い」という声に応える設計です。軽量で装着感も柔らかく、初心者や女性、動きの多いトレーニングを行う方に扱いやすい一本。カラーバリエーションも豊富で、モチベーションを保ちやすいのも魅力です。
自分の体重前後までの重量帯なら、このタイプで十分に腹圧のサポートを感じられます。
ゴールドジム(GOLD’S GYM)ブラックレザーベルト
トレーニング用品の定番ブランドによる本革製ベルト。適度な厚みとしっかりしたホールド感で、BIG3に本格的に取り組み始めた中級者に人気です。革ならではの馴染みの良さがあり、使い込むほど体にフィットしていくのが特徴。ピン式で締め具合を細かく調整できるため、扱う重量が伸びていく過程でも長く付き合えます。
SBD レバーアクション パワーベルト(13mm)
高重量を扱うトレーニーに支持される13mm厚のレバー式ベルト。剛性が高く、最大級のサポート感を求める人に向いています。レバーアクションによりワンタッチで着脱でき、締め付けが強力かつ均一なのが強み。セット間の素早い付け外しが必要な高重量トレーニングで真価を発揮します。硬さがある分、扱う重量がしっかり伸びてきた段階で選ぶのが向いています。
13mmは新品時は硬めなので、まずは10mmから入り、重量の伸びに合わせてステップアップするのも賢い選択です。
キングツーリング(King2ring)パワーベルト
手に取りやすい価格帯ながら、革製らしいホールド感を備えたコストパフォーマンス型のパワーベルト。ピン式で調整幅が広く、「まず本格的なベルトを試してみたい」という中級者への入り口として人気があります。10mm前後の扱いやすい厚みのモデルが多く、幅広い重量帯に対応しやすいのが魅力です。
リーディングエッジ ナイロントレーニングベルト
軽量で装着しやすいナイロン製のスタンダードモデル。マジックテープ式で着脱が手軽なため、筋トレを始めたばかりの方や、マシン・ダンベル中心のトレーニングに向いています。価格も抑えめで、ベルトを使う習慣づくりの最初の一本として選びやすい存在です。
「まだ高重量は扱わないけれど、腹圧の感覚を掴んでおきたい」という段階なら、こうした軽量ナイロンタイプから始めると無理がありません。
まとめ
トレーニングベルトを「重量」の視点で選ぶときは、①自分が扱う負荷、②ベルト自体の厚み・剛性の両面から考えるのがコツです。軽〜中重量ならナイロン製、BIG3を本格化させるなら革製10mm、さらに高重量を追い込むなら13mmと、扱う重量の伸びに合わせて段階的にステップアップしていくと失敗しにくくなります。幅やテーパード形状、バックル形式、そして正しい巻き位置まで押さえれば、腹圧のかけやすさは大きく変わります。
トレーニングベルトは重量で選ぶ|厚さ・幅・素材の見極め方をまとめました
ベルト選びの基準は「今の自分がどの重量帯にいるか」から逆算するのが分かりやすい方法です。厚さは10mmが扱いやすく13mmはサポート力重視、幅は背面約10cmが目安でテーパード形状なら縁が当たりにくい、素材はナイロンが軽量で初心者向け・革が高重量向けという特徴を押さえておきましょう。バックルはレバー式が着脱と均一な締め付けで人気、ピン式は細かい調整が可能です。装着はおへその高さで指1本の余裕を残して締めるのが基本。自分のトレーニングスタイルと扱う重量に合った一本を選び、腹圧を活かした安定感のあるトレーニングを楽しんでください。











